パンツの両脚の中央部分に入れられた、縦の折り目のことを「グリース」といいます。このグリースがある・なしで、スーツ全体のイメージはずいぶん変わってくるのがイラストでもおわかりになるでしょうか?ビジネスシーンでは清潔感こそが何よりも好印象につながります。膝が出てシワシワのパンツ姿では、あなたの印象は台無しです。「折り目正しい」という言葉どおり、ビシツと入ったグリースはパンツを立体的に見せ、脚のラインを長くキレイに見せる効果があります。「でもアイロンがけは面倒だなあ」という方は、ズボンプレッサーをお使いになれば、手軽にきれいなグリースをつくることができます。また雨に降られると、せっかくのクリースもとれてしまいます。そんなとき、適当にアイロンをかけるだけでは、失敗してグリースが二重になってしまう心配があります。そんな場合は「物差し」を活用しましょう。物差しをパンツの裾から中に入れ、前のグリースの位置を決めます。グリース位置が決まったら、当て布をした上でアイロンを当て、物差しをそっと引き抜きます。そしてやさしくプレスしてグリースを作ってください。後ろのグリースはヒップの下あたりまでつけましょう。雨でなくても、グリースは湿気や日常の動作によってとれてしまいやすいものです。スーツを着る前に美しく保つことを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
たっぷりした上質のスカート。甘い茶色で軽やかなスリッポン、ローファー、デッキシューズなどで元気に着こなしたいものです。旅に出るのにいい季節です。旅仕度を考えるのが楽しくて、ここからもう旅が始まっていると考えていい。場所によってはまだ涼しくて、カーディガンや軽いコートも必要だし、カジュアルなものとエレガントなものとを上手にバランス良く、というのが我々世代の必須でもあるし、そうなると靴もバッグも二種類必要ね、と長めの旅なら仕度もかさばる。それを最低限にまとめて、コンパクトな鞄でさっそうと出かけられたらなぁ、と旅の達人をいつも夢みている。昨年パリからブルージュヘの列車の申で、年輩の日本人女性のグループを見かけた。パンツ姿に帽子、上着はジャンパーの方が多い。靴はリーボックなどのスニーカー、ペタンコの革靴、おしゃれは好きなのだけど、急にスポーティな装いをしたために何か何だか、でもまあ、こんなものよね、楽な格好といったらこんなものでしょう、という思いが手に取るようだ。
仕掛け人は、いろいろ試みてはきたのである。ラルフーローレンがネクタイまでつけたピン・ストライプのバンツ・スーツを女性用にデザインした服が、一九九二年の「ドレスーオブーザーイヤー」を受賞したこともあった。日本でも、「メンズ・スーツを女の子らしく着よう」という女性誌主導のキャンペーンのもとに、女性用のネクタイが一時は店頭に並んだこともあった。しかし、一般の女性はついてこなかった。「着たくなかった」のか、「着られなかった」のかはわからない。おそらく両方であろう。男っぽい服ならば喜んで着るが、男性そのものに化けてしまうようなスーツを着るには、抵抗が大きすぎたのである。ネクタイが男性器の象徴であるという神話が障害になっているのだろうか?
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